皆さん、こんにちは
お盆休みも終わり、普段通りの生活に戻りましたね~
さて、昨日の京都新聞の朝刊でこんな記事を見つけました。
京都では8月第3土日あたりに「地蔵盆」という行事があります。
「地蔵盆」とは町内に祀られている子どもの守り神である「お地蔵さん」をおまつりし、子ども向けの楽しいイベントが色々と行われる行事のことです。
京都生れの(今も京都ですけど)私が覚えているのは3日ほどの日程で行われ、数珠回し(大きな数珠を念仏を唱えながら皆で回す)婦警さんによる交通安全の人形劇、紙芝居、おやつ配布、夜は映画会、盆踊り‥今より娯楽の少なかった時代の子どもたちにとっては夢のような3日間だったと記憶しています。
家に帰るのはご飯の時と浴衣に着替える時くらいでほとんど地蔵盆会場である公園に入り浸っていました。
今思うと、あの時色んなイベントを3日間も(!)準備し、開催してくれた大人たちがどんなに大変だったか、大人になった今、感謝の気持ちでいっぱいです。
地域の子どもたちを大切にしていてくれたんだなあ~と改めて思います。
さて、その「地蔵盆」の中で印象的だったのは、この新聞記事である「ふごおろし」(そういう名前というのは後に知りました)。
私の町内では夏休みに毎朝ラジオ体操が行われていたのですが、それにどれだけ参加したか出席のスタンプの数で景品をもらえるのです。
それがこの「ふごおろし」でふご(籠)に景品が入れられて降りてくるのです。
うちの町内は公園でしていたため、裏山の木の枝にロープをくくりつけ、そこから大人がふご(籠)を下ろします。
そして下で待っている子どもたちにその景品が渡されるというわけです。その時は子ども心にも上から降りてくる(!)景品が誰にあたるのか、中身は何なのか、ワクワク感が半端なかったように思います。
なぜ上から降りてくるのか、その時は全く不思議に思いませんでした。
後に同じ京都市内の人たちにこのような「ふごおろし」があったか聞いてみると知らない人が多く、不思議に思っていましたが、この写真のように今でも続けられているのは東山区今熊野学区、まさに私の出身地。。ちなみに地蔵盆開催率が最も高いのはこの東山区だそうです。
ところで、なぜこの「ふごおろし」を取り上げたかといいますと
当店ギャラリー洛中洛外に展示している
「洛中洛外図」にその「ふごおろし」の絵があるからです。
これは鞍馬寺の名産の火打ち石を参詣人相手にこのふご(籠)に入れて販売していた様子を描いたものです。
おそらく、地蔵盆の「ふごおろし」はここに由来すると思われます。(諸説あり)
500年前に行われていたことが名前はそのままに今に伝わっていることが本当に驚きですね。
この記事によると東山区役所では21日(日)「地蔵盆に親しむ会」を開催するそうです。興味のある方は行ってみられてはいかがでしょうか?
ふごおろしも見られるようですよ。
「地蔵盆に親しむ会」
午前の部(10時~) 地蔵信仰の歴史紹介・六道珍皇寺見学
午後の部(14時~) 紙芝居・数珠回し・お地蔵さんのお化粧・ふごおろし
午後の部は300円が必要で、要予約。東山区役所(075-561-9105)
私も見てみたいなあ‥「ふごおろし」久しぶりに。。