皆さん、こんにちは。
今日もこんな酒器をご紹介します。
山本 雄次作
鐘鬼と邪鬼 徳利
「鐘馗さん」というのは聞かれたことがあると思います。
この徳利に描かれたまん丸いおなかのひげの生えた怖そうな人が「鐘鬼さん」です。
日本では端午の節供に兜やこいのぼりと共に飾られることが多いようです。
もともとは中国伝承の神さまです。
中国の唐の皇帝が病気で高熱で伏せっている時に夢の中で小鬼が悪戯をしているところに恐ろしい顔の大男が出てきて小鬼を食べてしまう夢をみました。
皇帝がその男に何者かを尋ねると、「自分は鐘馗といい、官吏になるため科挙の試験を受けたが受からず、そのことを恥じてこの世を去った。その時の皇帝が自分のことを手厚く葬ってくれたので、その恩に報いるためにやってきた」と言いました。
夢から覚めると皇帝の熱はすっかり下がって病気も治っていました。
皇帝は早速、著名な画家にその男の絵を描いてもらい、この「鐘馗」というものの絵は厄災、邪気を祓う効力があるとして世に広く知らしめました。
それが日本にも伝わり、戦国の武将などもこの鐘馗様を旗印にしたり、陣羽織にしたりしたそうです。
そして端午の節供に男の子の無事な成長を祈る時に飾られるようにもなりました。
また、京都の町屋では今でも屋根の軒先にこの「鐘馗さん」の人形が飾られているのを見ることができます。
厄払いという意味で家をしっかりと上から守ってくれる意味があるということです。
さて、そのような深~い意味のある「鐘馗さん」
怖そうでもあるけれど‥ちょっとユーモラスな感じも漂っています。まん丸な体型のせいかな?
そして、この「鐘馗さん」が指さしているのは‥
小鬼。邪鬼です。
邪鬼も負けずににらみつけながらもこわごわという感じ。
水玉パンツがまた可笑しいです。
この小鬼の運命もいずれは鐘馗さんに食べられてしまうことでしょう。。(ちょっと可哀そうかな?)
鐘馗さんは私たちに降りかかる災いをしっかりと退治してくれるのですから。
この徳利は鐘馗さん、小鬼と色々な角度から見ても楽しめます。
置いて飾っておくだけでも厄除けになりそう‥
いやいや、やっぱり飾っておくだけじゃなく、徳利として使って頂いて、お酒を酌み交わし楽しい時を過ごしてください♪
山本雄次作
鐘馗と邪鬼 徳利
H16.4㎝×φ8㎝
¥27,000(税込)
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