皆さん、こんにちは。
前回、催事のお知らせをしましたが、そのポストカードに掲載された作品についてもう少し詳しくご紹介したいと思います。
これがその作品。
まず、右の徳利ですが、ギョロッと目を大きく開いて小鬼の方を指さしているのは鐘馗です。
鐘馗(しょうき)というのは中国の神さまです。
その縁起は諸説ありますが、一番よく知られているのが、このお話です。
中国の唐の六代皇帝がマラリアにかかって寝ていたところ、夢を見ました。
その夢というのは、宮廷内で悪さをする小鬼を大鬼が捕まえて食べてしまうというもので、皇帝が夢の中で大鬼に向かいおまえは誰か、と聞くと「自分は鐘馗というもので、科挙という試験に落ちてしまい、そのことを恥じて死んでしまったが、その時の皇帝が自分を手厚く葬ってくれたので、その恩に報いるために来た」と答えたそうです。
皇帝は朝になると病気が治っていたことに気づき、夢でみたその「鐘馗」の絵を画家に描かせ、鐘馗には邪気祓いの力があるとし、世に広めたというものです。
この絵は悪さをする小鬼を退治しようとしている絵なんですね。
でも、あんまり怖くはない鐘馗様ですね。親分が子分を叱っている感じ‥。
これから捕まえて食べちゃう、なんて雰囲気はありません。小鬼もかくれんぼうを楽しんでいるように見えます。
そこが山本雄次さん独特のユーモラスな世界なんですね。こんな楽しい徳利とぐい呑でお酒を呑めたら、ますます楽しい気分になること間違いなし!
しかし、ここは縁起モノ。鐘馗様には小鬼を退治して、しっかりと邪気を祓い、いいこと・いいご縁がくるようにしてもらいましょう。
小鬼には少し可哀そうですが‥。
この作品は酒器展が始まる22日からギャラリーに展示します。(もちろん販売もしますよ)
山本雄次作 「鐘馗と邪鬼」
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